2011年01月15日

若者批判の歴史

時は2011年である。1月13日、このような若者批判が登場した。

辞めません、でも頑張りません――「新・ぶら下がり社員」現る

 与えられた仕事はきちんとこなすし、遅刻やサボリもなく、残業も必要であればする。上司の言うことは素直に受け入れ、逆らったりはしない。一見、従順な社員である。この与えられた仕事はこなすというのが厄介なのである。
 例えば営業担当に「今月は先月より新規顧客を5件増やせ」と指示を出したら、
    その指示を従順に受け入れ、新規顧客を増やそうと行動し始める。
    問題は、言わない限り動かないという点である。自分から仕事を増やそうとも、
    仕事のハードルを上げようともしない。新しい提案などはまったくしない。
    いつまでたっても受身のままである。
    しかも最短距離で達成する方法を選び、困難な方法は避けて通る。リスクや
    トラブルを避けるのは賢い選択のように思えるが、成長が止まり、思考も止まる。
    自分の頭で考えられない社員になっていくのである。(以下続く)


いつの世も、若者というのはムカつく存在である。
立ち上がれば生意気であり、座り込めば覇気がない。寝転がるとやる気がない。じゃあどっか行きますわと言えば存在が不可解。
しかし私は、そろそろいいかげんにせよと言いたい。

戦後日本はベビーブームがあり、団塊世代、団塊ジュニア世代とあった。
というか人類誕生以来、古今東西ほぼ全ての社会で若者は多かったのである。
だから少々年寄りが愚痴るのもご愛敬で、限界点にくれば覆すことができた。
つまり若者が数を占めて社会に影響を与えたから、いくら年寄りが舌打ちをしても関係ねーやと言っていられたのだ。

ところが少子高齢化である。若者が減り、年寄りだらけになろうとしている。
そんなところで過去と同じ調子で、大多数の年寄りが少数となっていく若者を叱咤する状況は、はたして健全なのか。
それでも批判したい人は、以下を参照してもらいたい。

■1977年(昭和52年)
「最近の若者はダメだ」は昔から言われているが、特に今の若者はひどい。
 まず、当事者意識が完全に欠如している。さらに、独り立ちをしようとせず、常に何かに依存し、消費し、批判するだけの「お客さま」でいつづけようとしている。これはゆゆしき事態であり、日本社会のありかたにかかわる重大な問題である。
 最近の若者は、定職に就きたがらない。あるいは、会社に入っても一定のポジションで身を立てようとしない。なぜなら、社会的なかかわりを、全て暫定的・一時的なものと見なしているからだ。
 彼らに言わせると、本当の自分は別のところにあり、現実の自分は仮の姿に過ぎないんだそうだ。本当の自分は棚上げしておいて、いつまでも立場を替え、考えを変え、自分自身をも変身させる余地を残しておく。一貫した主義主張をもたないか、もたないふりをする。特定の党派、集団に全てを賭けることを避けようとする。
小此木 啓吾 『モラトリアム人間の時代』より

■1914年(大正3年)
 今の学生は親のスネをかじっていながら、片方ではイヤにませている。女の品評を口にするか試験の点数を苦にするか、まずこの二つを出ない。これに反して昔の学生はどうであったか。しかし自分は昔の人ではないから詳しくは知らぬ。とかく押しもせぬ押されもせない、男一匹で大道狭しと歩いたのは事実だ。今の学生のように骨を抜いたような人間が多いには駄目だ。学生諸君、かっぱつな人間になってもらいたい。
「琉球新報」読者投稿欄より

■1000年ごろ(平安時代中期)
寺院の号、さらぬ万の物にも、名を付くる事、昔の人は、少しも求めず、たゞ、ありのまゝに、やすく付けけるなり。
この比は、深く案じ、才覚をあらはさんとしたるやうに聞ゆる、いとむつかし。
人の名も、目慣れぬ文字を付かんとする、益なき事なり。
何事も、珍しき事を求め、異説を好むは、浅才の人の必ずある事なりとぞ。
(お寺の名前や、その他の色々な物にも名前を付けるとき、昔の人は、何も考えずに、ただありのままに、わかりやすく付けたものだ。最近はあれこれ考え、自分の賢明さを見せつけようとしているようで嫌味なものだ。人の名前にしても、見たことのない珍しい漢字を使っても、まったく意味のないことである。どんなことでも、珍しいことを追求して、一般的じゃないものをありがたがるのは、薄っぺらな教養しかない人が必ずやりそうなことである)
清少納言「枕草子」116段


東アジアを中心に、おそるべき速度で少子高齢化が進んでいる。
この動きは日本だけではない。
そして少子高齢化は、いまだ人類が体験したことのない領域だ。
今まで通り、のんべんだらりと同じことをやっていける時代ではない。


posted by tk219 at 17:56 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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